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口語体の憲法

上の写真は、 日本国憲法制定時の会議録です(衆議院サイトから)
朕は、国民の至高の総意に基いて、基本的人権を尊重し、国民の自由の福祉を永久に確保し、民主主義的傾向の強化に対する一切の障害を除去し、進んで戦争を放棄して、世界永遠の平和を希求し、これにより国家再建の礎を固めるために、国民の自由に表明した意志による憲法の全面的改正を意図し、ここに帝国憲法第七十三条にによって、帝国憲法の改正案を帝国議会の議に付する。
裕仁

 昭和二十一年六月二十日
  内閣総理大臣 吉田茂
と、書いてありますね。

今日は憲法記念日。毎日新聞では、「口語体の憲法」というコラムを載せ、作家の山本有三氏と国際法学者の横田喜三郎氏が憲法口語化の要請に応えて書いた試案の一部が紹介されています。
われら日本国民は真理と自由と平和とを愛する。われらは、われら及びわれらの子孫のためのみでなく、全世界の人類のために、これが探求と現実とに、こぞつて力をつくさんとするものであつて、かりそめにも少数の権力者によつて、ふたたび戦争にひきこまれることを欲しない。
そこでわれらは、国会におけるわれらの正当なる代表者を通じて、主権が国民の意思にあることを宣言し、ここにこの憲法を制定する
確かに実際の前文よりもかなが多いですね。

憲法や法文が漢字かな交じり文の口語体で書かれた意義は大きいようです。「法律は文語体で荘重でなければ権威が保てない」「口語体は法律に使うにはあいまいだ」等の当時の批判はあったものの、口語なら誰でも簡単に読めるし、丸谷才一氏は「現行憲法は名文ではないが、明治憲法よりはるかに明確で誤解の余地が少ない」と指摘しています。

国民のために国民が作った憲法という前提上、権威よりも誰にでも正確に伝わることが重視されるのは当然。道具としての言葉は、表現としての言葉とは少し違って、こういう事が大事なんですよね。

でも、表現とは言えないようなネット上の文に、実際にはとても書くことが出来ないような漢字を使って、自己満足している人が多くなったのは、時代なんでしょうか。
IMEで簡単に変換出来ること、例の漢検の影響で何でも漢字にするのがが偉い、みたいな風潮があるんでしょうか。

例えば、アーティストのたまご、はアーティストの卵でもアーティストの玉子でもないし、ダシを取って返しを作り丹精込めて作り上げたつゆは、決して出汁じゃないんです。

漢字を中心に使い文語文で作り上げてきた文化と、口語体で作り上げてきた文化はどちらも尊重すべきです。鮨屋の湯飲みじゃないんだから、60年以上歴史がある口語体で作り上げてきた日本文化を、むりやり漢字表記するのはどうかと思う、この頃です。
by nawoki-k | 2009-05-03 01:51 | 一般 | Trackback(1) | Comments(0)
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